サンディービーチにごろっと横になると、視界に入るのは海と空の青。 流れる雲が日の光を浴びて輝く・・・ 大きな自然の営みの前に日本での出来事が些細な事であることに気づく。 もっと大きくゆったりと生きよう。 人間らしく。 ハワイの人々と自然が人としての生き方の手本を見せてくれる。
夕方近くに睡眠を終え体力を回復させると、僕はリビングに出て行った。 そこにはカウチでテレビをつけっぱなしで転寝をしているRoydenがいた。 キッチンでは、買い物帰りらしいRoydenのお母さんらしき人がいた。
初対面の照れくささにどうして良いかわからずにいると、"Are you Louie?"と明るく優しい澄んだ声で話しかけてきてくれた。 "Y.. yes. I am Louie. Nice to meet you."と自己紹介をすると、やはりRoydenのお母さんだった。
日系人である彼ら一家は僕にとっても全く違和感なく、といいながらもこの明るさと優しい雰囲気はやはり日本人とは異なっていた。 どこまでもオープンで誰でも受け入れる懐の深さを感じずには居られなかった。
そしてやはりお母さんも「疲れはとれた? 喉は渇いていないの? ビールもジュースもあるわよ。 何がいいかしら? 遠慮しないで。」と言ってくれた。 Roydenの面倒見の良さはお母さん譲りだった。
その後Roydenのお父さん続いてお姉さんが帰宅してきた。 お父さんは迫力があり、ちょっと第一印象は無口な強面の人と言った感じだった。 お姉さんはお母さんに似て明るく人懐こかった。
お母さんとの違いは、僕と年齢が近いこともあって少しはにかんでいたところくらいだろうか?
その後、家族全員の輪の中に入って、僕も夕食をとった。 「今日からLouieも私達の家族ね。 遠慮しないで自由に何でも使ってね。」と言われ恐縮するばかりだった。
その後、テレビを見ながら皆から「日本はどうなんだ?」との質問攻めにあった。 お母さんとお姉さんはハワイ大学の野球部の面倒を見ている人たちで、「ハワイ大学野球部出身で横浜でプレーしているブラッグスは知っている?」と聞いてきたが、僕は知らなかった。
「これを着て、日本でブラッグスに会ったらすごく驚くわよ。」と言ってハワイ大学野球部関係者専用のTシャツを特別に僕にくれた。 今でもそのTシャツは大切にとってある。 彼らとの出会いとその優しさが詰まった特別なTシャツだ。
僕は彼らに日本から和菓子と日本人形の土産を持ってきていた。 彼らの趣味が分からず、空港で見繕ってきたのだが、喜んでくれたようだった。
その後ハワイの他の友人にもTシャツやベースボールキャップなどをあげたこともあったが、彼らはそれを渡そうとすると必ず"Oh, no. What you doin'? Too much, bra."と言ってすぐには受け取ろうとしない。
そんなことしてもらったら困るというのだ。 やっと受け取ってくれたあとは必ず、「うわー、すごいなぁ。 こういうの好きなんだよ。」などと言ったり他の友達に自慢げに見せたりして必ず僕を喜ばせてくれる。
そしてしばらくするとそそくさとしまってしまう。 彼らにすれば大切にしていることを伝えたいのだ。 その場で着たりはしない。
しかし、その次のトリップでハワイに行くと最初に合うときは前回あげた物を必ず着て会いに来てくれるのだ。 それがハワイの友人全員がそうする。 それまでは一度も使わずに綺麗なままとっておきその時に初めて使ってくれるのだ。
彼らの僕の気持ちに対する心遣いが痛いほど感じられる。 ささいな事ではあるが、そんな心の余裕を僕は持っていただろうか?
そんな優しさを彼らから一つ一つ教えられてきた。 皆がそんな風になれたらいいのに・・・。
続く
A hui hou.
ブログの記事のアップを数日休んでいました。 本業が東京モーターショウで忙しかったためです。 体調を崩したのか心配したとの優しいメールをくださった方もいらっしゃいました。 本当に嬉しいメールでした。 この場をお借りしてお礼します。
Mahalo from Louie with lots of aloha. (たくさんのアロハをこめてLouieより「ありがとう」)
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