彼らと出会えた事に感謝。 JonnyだけでなくそのOhana(親愛なる家族)のためには僕は命を懸ける。 彼らの与えてくれたalohaを彼らにも返し、彼らを襲うあらゆる災厄から彼らを守りたい。
サンディー・ビーチの駐車場で僕らのレンタカーを囲んでひとしきり話したあと、ある日系人とおぼしきローカルが、「ポケは食べたことがあるか?」と聞いてきた。 彼の名前はRoydenといった。
僕らにはそれが一体何なのか想像もできなかった。 ポケとは生のマグロの赤身をブツ切りにし、玉ねぎや海草などと一緒にごま油やしょうゆなどで和えたハワイの地元の食べ物なのだという。
食べた事が無いなら持っていってやるから今夜一緒に遊ばないかと誘ってきたのだ。 どうしても彼らともう一度会いたかった僕は、手持ちの現金をそのローカルに握らせ、必ず今夜持ってきてくれといって、ホテルの部屋番号を教えた。
ホテルの部屋を教えてよかったのだろうか? 彼らが不良集団だったらどうしよう? 彼らを信じたい気持ちと、不安が戦っていた。
その後ホテルに戻り、シャワーを浴び、食事を終えると約束の時間が近づいていた。 彼らは本当にやってくるのだろうか? いきなり襲われたりしないのだろうか? 期待と不安が交錯した。
とその時、約束より30分ほど送れて、Roydenの他に日系とおぼしきローカル1人と、ハワイアン1人の3人がポケと酒を持ってやってきた。 もう一人の日系人はPaul、そしてハワイアンはJonという名前だった。
ポケは生魚を食べ慣れている日本人には大変美味しいものだった。 それからは僕らの部屋でポケを肴にひとしきり酒盛りが続いた。
何年も後でRoydenから聞かされた話だが、サンディー・ビーチで彼らに金を渡した事が、彼らの心を揺さぶったらしい。 「見ず知らずの初対面の人間をこの日本人は信用して金を渡してきた。 ハワイならそんなことは考えられない。 なんていう奴らなんだろう・・・」と。
僕にしてみれば、彼らにもう一度会いたいばかりに無我夢中でやってしまっただけの事だ。 日本で同じことができるかと問われれば、できないかもしれない。 確かに日本の方が治安もよく、たいていの人間は信用できる。 後々分かってくるがハワイもアメリカなのだ。 盗みも多いし、麻薬問題もある。
まだ僕が若く経験不足だったことが幸いしたのかもしれない。 純粋に人を信じたい僕とその気持ちを受け取ってくれた彼らは一気に打ち解けた。
サーファーにとってハワイやハワイアンの人々は特別の意味を持つ。 ハワイはサーフィン発祥の地であり聖地なのだ。 ハワイアンこそが全世界のサーファーのルーツであり、あのビッグウェイブを乗りこなす神がかった伝説的な人々なのだ。
その彼らに近づけることは僕にとっては、奇跡に近い幸せだった。 彼らはサーファーである以前に全ての人間が憧れ、求め続ける優しさ(aloha)さえもあわせ持っていたのだ。 彼らは神々が創造した奇跡に違いなかった。
明日に続く・・・
Aloha!まさしく心からハワイアンスピリットだね。ロイもジョンも龍のお陰で知り会えることができたし、ハワイや日本で仲間として居られることを誇りに思うよ。人の縁は大切にしたいよね。のこり半分位の人生、これからもよろしく!
投稿情報: 加藤 正樹 | 2005年10 月21日 (金) 18:03
いい話!素敵で最高のサーファーズナイトだったでしょうね★日本とハワイ、心に国境はないですね!
投稿情報: miu miu | 2005年11 月18日 (金) 23:00