夕方のアラモアナ。 ライフガードは5時をすぎてOff dutyのサインが出ている。 アラモアナ周辺に住んでいるLocalがまだ泳いだり、ジョギングを楽しんでいる。 身体を鍛えいつまでも健康でたくましい。 日本の都会に住むと身体を鍛える事が少なくなっている。 忙しさを理由にまた一つ大切なことを忘れていることに気付かされる。
この喧嘩を境に僕はRoydenからブラ(兄弟)と呼ばれるようになった。 それを聞いて、他の友人達も次第に僕をブラと呼び始めた。
ある日、Roydenの家で僕とGeorge, Greggなどの友達数人と波乗りあとの乾いた喉を癒しながらクルーズ(のんびり)していた。 そこへ、車のエンジン音が聞こえてきた。
Roydenのお母さんが愛車のカローラで買い物から帰ってきたのだった。 エンジンが停止すると、家のドアが開き買い物袋を抱えたRoydenのお母さんが立っていた。
皆、"Hi"と挨拶をしている。 僕も挨拶までは他の友達と同じだったが、その後の行動が違っていた。 彼らは一斉に立ち上がると、外のガレージまで出て、買い物袋を抱えて家のキッチンまで運んできたのだ。
僕はそれを「ぼーっ」と見守るだけで、何もできなかった。 ブラと呼ばれるからには、ブラのお母さんは自分のお母さんと同じ。 その仕事は手伝うのだ。 自分だけはまだ、ブラになりきれていなかった。
Roydenがメシを作ってくれると、友達はかってにグラスをとり、冷蔵庫を開け飲み物をテーブルにそろえる。 自分の家のように動くのだ。 メシの後は当然皿を流しまで運び自分のものだけでなく、最初から流しにあった皿までも洗っている。
僕の行動は「客」のそれであって、「ブラ」のそれではなかった。 まだまだ「ブラ」と呼ばれる資格はなかった。 本当のブラになるためには、自分も働き、ブラやその両親を助けなければならないのだ。
それからの僕は、動くようになった。 最初はRoydenも家族も「そんなことはしなくていい」と言ってくれたが、僕の行動を笑顔で見守ってくれた。
こうしてRoydenやその仲間のおかげで少しずつ、少しずつ僕はハワイアンスタイルの行動を身に着けていった。
続く
A hui hou.
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