僕の敬愛する大先輩、源さん。 日本のサーフィン界の草分けの一人であり、伊豆にサーフィンを持ち込んだ最初のサーファー。 伊豆の海を知り尽くし、人の生き方を僕に教えてくれる師匠でもある。
このブログはハワイのアロハスピリットを伝える事を目的にしているが、今日は初めて日本のアロハスピリットの持ち主を紹介したい。
写真の源さんがその人。 伊豆のサーファーで源さんを知らない人はいない。 長くサーフィンをしている湘南のサーファーもほとんど源さんを知っているのではないだろうか?
白浜で「ペンションゲンジ」を経営しながら、波乗りを教え、自ら波乗り三昧の日々を送られている。 多くのサーファーからレスペクトされ、プロサーファーであっても、伊豆に来れば挨拶に来るほどだ。
源さんとの出会いは僕がまだ大学生だった頃だから20年くらい前になる。 その頃の源さんは鼻息も荒い強面のサーファーだった。 今は芸能人として活躍する金子賢君も小学生の頃源さんの世話になっていた。
サーフィン独特のルールを守らない者、海や自然をリスペクトしないものには厳しい人だった。 今も基本は変らないが、昔に比べればずいぶん穏やかになられたように思う。
僕よりも15歳以上年上だが、伊豆の仲間には僕を友達と言って紹介してくださる。 20年も変らず僕の頼りになる大先輩であり、兄貴だ。 自然と人と共に肩に力をいれずに生きている。
サーファーとして一つの理想型だ。 周りには源さんを慕う若いサーファーがいつも集まっている。 僕もその一人だったが、僕の仲間が仕事が忙しくなり、家族ができる中、少しずつ疎遠になっていったが、僕はずっと源さんから離れなかった。
僕の母が亡くなった時も伊豆まで電話してしまった。 写真を見ると分かっていただけると思うが、厳しさと優しさがその顔に宿っていると思わないだろうか? ビッグウェイバーと言われる大きな波を乗るサーファーはこういう表情の人が多いように思う。
それはハワイでもそうだ。 波、自然から得る優しさと、命がけで波に乗る経験によって厳しさもその人間の中に生まれるのだ。 白浜で一緒に波乗りをしていた時、空気で膨らましたいるかに乗った男性が沖に流されていた。
その人を沖まで助けに行ったのも源さんだった。 昔、ボートで沖に出たらガス欠になり、ボートを紐で腰に結わえ付け、泳いでボートを引っ張って帰ってきたという逸話の持ち主でもある。
ハワイから僕のブラが来た時も一緒に源さんのペンションに泊まって波乗りを楽しんだ。 源さんはJonny達を心から歓迎してくれた。 サーファー同士というのは言葉を超えてつながれる何かがある。
サーファーだけが知っている大切な何かを共有している感覚。 それは母なる海から与えられた何か。 それもアロハに微妙に重なり合う何か。 それは言葉では表現しきれない。
波乗りは、一定のサイズと一定のクオリティの波を経験しないとその精神世界には入れない。 その精神世界を共有する者同士の心の波動のやり取りなのだ。
海、そしてアロハ。 人として大切な何かがそこにある。
A hui hou.
PS. 今は波乗りには厳しい季節だが、ハワイに行かずしても波乗りの素晴らしい世界をレジェンドサーファーである源さんから感じることはできる。 ペンションゲンジのウェブサイトはこちらをクリックしてください。http://www.h7.dion.ne.jp/~genji/
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