グレッグとデクスター。 彼らもサンディー・ビーチのローカルサーファだ。 グレッグとはRoydenを通じて知り合ってから、もう17年になる。 Jonnyと並んで僕の最高のブラだ。 いつも彼らはこんな笑顔で僕を迎えてくれる。 Alohaを身体をもって教えてくれる友こそ僕の宝。
カウアイ島は、自然に恵まれた素晴らしい島だ。 人々も素朴だ。
島のいくつかのサーフスポットをチェックしたが、あまりサイズが無く、ローカルサーファから情報をもらって、最後のスポットを目指した。 そこはもう島の端で、一車線の狭い道が海沿いを走っていたが、うっそうとしたヤシの木で海は全く見えなかった。
民家が緑に埋もれるように所々に点在していた。 道の傍らに車を停めると、ヤシの木をもぐるようにして超えると眼前に海が広がっていた。 白い砂浜で、水が美しかった。
サイズはあまり無かったが、それでも今までチェックした中では大きいほうで、肩位だった。 ローカルが二人サーフしているのが見えたが、波は余っているようだった。
夕方も間近で海の雰囲気も本当に自然に囲まれてメローだった。
着替えて、板をワックスアップして、Roydenと二人で海にパドルアウトしていった。 ローカルがちらとこちらを見た気がした。 「出て行け」といわれる可能性もある。 ちょっと緊張する。
Roydenがこちらから彼らに近づき、"Waz up?"と挨拶したところ、同じように挨拶を返してくれた。 大丈夫そうだ。 その後、僕を日本から来た親友だと紹介してくれたので、僕も同じように"What's up?"と挨拶した。
それからはローカル二人とRoyden、そして僕のたった四人のセッションになった。 人数が少ないので、波を取り合いする争いは一切起きなかった。 メローな雰囲気の中で、四人で波を分け合った。
ただ、ローカルの一人とRoydenは、リップに板をあてスプレーの派手さを競争していた。 しかし一時間もするとRoydenはあがってしまった。 Roydenは海岸の岩場で貝を集めると、それを持って車に帰ってしまった。
僕はあまりの気持ち良さにあがれずにいた。 ローカルも出てしまい、海には僕一人になってしまったが、太陽が海だけでなく、海辺の小さな家やヤシの木など全てを真っ赤に染めて沈んでゆく。 その中に一人だけ漂っていた。 夢のような不思議な空間だった。 海から岸を眺めると僕の目に飛び込む世界全てが真っ赤に染められていた。
次第に暗くなってきたのであがることにしたが、足元がもう暗くてどこのヤシの木のそばから海に出てきたか分からなくなってしまった。 やっとのことで、無理やり道路にでると、かなり離れたところに出てしまった。
僕を待っていてくれたRoydenがほっとした顔になった。 心配していたのが明らかだった。 車まで行くと、Roydenはボンネットの上にさっき集めた貝を広げていた。 車のキーを使って上手く身を取り出すと生のままパクパク食べている。
お前も食ってみろと、キーでとった身を差し出してくれた。 波乗りで減った腹には最高のつまみだった。 生であることを忘れて黙々と食った。 海水の塩味が効いて最高に美味かった。
しばらくすると周りが真っ暗になってきた。 道路に全く街灯が無いのだ。 さすがに慌てて着替えを済ませると車に乗り込んだ。 これから町まで戻って、おじいちゃん、おばあちゃんの家で夜ご飯をご馳走になる事になっているらしい。
その後さらに移動して、従兄弟の家に泊まることになっていた。
続く
A hui hou.
龍さんとても素敵なブログを有難う。
観光では中々知りえない事が沢山ありますが、ますますハワイが好きになりました。とっても素敵。毎日楽しみにしています。
投稿情報: waka | 2005年11 月11日 (金) 10:33