Roydenの辛い思い出を記憶の底から久しぶりに呼び起こしてしまった。 しかし、それまでの彼と過した時間は本当に素晴らしいものだった。 カウアイのシークレットスポットで偶然会った、サンディースのローカルサーファーであり、ワイマナロに住むハワイアンであるブララ達とのスナップショット。 一番右が僕だが、身長170センチの僕から想像するとやはりブララは身長2メートルを超えているだろうか? こんな奴が友達じゃなかったらヤバイ。 しかし彼は少し日本語も話し、本当に優しい奴だった。 彼と仲良くなれたのもRoydenがいたからこそだった。
ブララ(blala)とはハワイのスラングでハワイアンのタフガイのことを言う。 彼はそのままその言葉がニックネームになっていた。 僕らが海に入る頃には彼らはあがって帰ってしまったが、彼がいると本当に心強かった。
ハワイはあらゆる人種のるつぼだ。 しかし純粋なハワイアンは激減し、他の民族との混血がほとんどを占めるようになっている。
しかし、一部のハワイアンは、元来ハワイは自分たちのものだとして、土地を不法占拠し生活しているものもいた。 車に"Keep Hawaii Hawaiian"というフレーズのステッカーが張ってあるのを見たこともある。
先住民族であるハワイアンは、後からやってきた白人、そしてさらに遅れてやってきた日本人や中国人に対して特別な感情を持っている。 個人的に仲の良い友達と、白人や日本人などと一まとめにしたときの彼らの感情は別物だ。
ハワイのスラングでは、白人をハオレ(haole)と言う。 元来は「外人、よそ者」という意味だが、白人に対してのみ使われるようになったようだ。
ちなみに、混血をハパ(Hapa)、日本人観光客をボボラ(bobura)と言う。 ボボラは元々はポルトガル語でカボチャのこと。 日本からの移民が屋根でカボチャを育てたことに由来しているらしい。
特に白人だけを「よそ者」と呼ぶ裏にはハワイアンの複雑な心境が読める気がする。 白人は近代西欧社会とは異なった価値観を持っていた当時のハワイアンから二束三文で土地を買い取り、プランテーションを作って成金になっていったのだ。
そのプランテーションの過酷な労働に従事していたのが、当時移民として渡っていった日系人だった。 ハワイアンの目から見ればどちらと気持ちが通じるかは明らかな気がする。
もともとウェットな人間関係を結ぶところがハワイアンと日本人が似ていたこともあるかもしれない。 いずれにしても、ハワイアン達は一般に日系人や日本人に好意的だと僕は思っている。
しかし、いまや純粋なハワイアンは全人口の1%を下回っているようだが、彼らはハワイアンであることを強く誇りにしている。 ただ美しい景色と快適な気候に酔いしれ、買い物や観光を楽しむのもよいだろう。 しかし、それは彼らの犠牲の上に成り立つ人工的な観光スポットかもしれない。
是非かれらの文化や歴史を知って、Respectして欲しい。
少し前にテレビで、霊能者(スピリチュアル カウンセラー)の井原さんがハワイを訪れ、ハワイアンが死んだ時、魂が天国に上るという聖なる岩に登りながら、嘆いていた。 この聖なる岩の周りはすっかり観光化され、ホテルが立ち並び観光客に侵されてしまっていた。
ハワイアンは確かにパッと見は怖いかもしれない。 しかし、こんなに心優しく、熱い人たちはいない。 彼らの昔ながらの、のんびりしたライフスタイルを、外からやってきた人間が強引にぶち壊し、喧騒と金儲けの場に変えてしまっている。
誰だって自分の生まれ育った土地には愛着があり、昔ながらの友達や生活は大切にしたいはずだ。 彼らも同じなはずだ。
ハワイの歴史をこれから何回かに分けて簡単にご紹介したい。 そして、皆さんがハワイアンの人々にちょっとrespectと共感をもってハワイを訪れていただけたら嬉しい。
サンディースで唯一の日本人サーファーとして認めてもらっている僕が彼らの代弁をしても彼らは怒らないだろうと思う。
続く
A hui hou.
真のハワイアンは、私が思ってる以上に少ない数字でした・・・その分、ハワイに対する強い思いや誇りがあるのでしょうね!
本当にALOHAを伝えたいと思うなら、まずは、ハワイの歴史や文化を知ることですね!
投稿情報: miu miu | 2006年2 月 6日 (月) 20:33