Aaron & me at Sandy's. 彼もまたRoydenと出会わなければ一生会うことの無かったであろう友達の一人だ。 Sandy'sで波乗りを終えた後、Jonnyが撮影してくれた。 僕もガタイがあるほうだが、Aaronの腕の太さは尋常じゃない。 でもハワイにはこの程度のでかさのやつはゴロゴロしている。 男はどこまでもたくましいのだ。 男は強くかつ優しく。 本来の男の理想像を僕に思い出させてくれる。
カウアイでの波乗りとアロハの交流を堪能した僕は、Roydenとともにホノルルへの帰路についた。
わずか2泊の短い旅だったが、得た経験はその何十倍もあった。 この時以来僕はカウアイを訪れていない。 ほかの友達でカウアイ出身がいなかったこともあるが、Roydenと行く機会が無くなってしまったのだ。
別に彼と喧嘩したわけではない。 カウアイに行ったあとのハワイへのトリップで僕はいつものようにRoydenの家に泊まっていたが、他の友達の様子がおかしい事に気づいた。
あまりRoydenを歓迎していないのだ。 なかなか一緒に行動したがらない。 特に夜一緒に出かけることがめっきり減っていた。
彼から皆が離れていっていた。 彼はもともと万引きなどを平気でやっていたが、その悪い癖がひどくなっていたのだ。 彼といるとトラブルに巻き込まれかねないということがその理由だった。
皆も僕に忠告してきた。 「さすがにRoydenはお前のブラだから、お前に迷惑をかけることは無いと思うよ。 でも、ちょっと気をつけたほうがいいかもしれない。」と。
僕は何とかそんな彼を矯正できないかと考えた。 彼が僕の人生を変えるきっかけを作ってくれた恩人だ。 僕の大切なブラ(兄弟)だ。 彼は僕に本当にたくさんの大切なことを教えてくれた。
ここで彼に恩返しをしなければならない。 僕は、腹を割って彼とじっくり話をすることにした。 「Royden最近どうなの?」「どうって?」なかなか切り出せない。 やっと「皆お前を心配してるよ。」「ああ。 わかってる。」「それなら・・・」結局僕には何もできなかった。
僕がハワイにいる間はおとなしくしていてくれたが、結局ダメだった。 とうとう彼は警察につかまり、刑務所に入ることになってしまった。
そして、それを恥じた両親は彼が出所したあと、家から追い出してしまったのだ。 今は彼はワイキキ周辺でホームレスになっている・・・
僕の中でいつまでも消えない心の痛みだ。 彼の家族は皆すばらしい人だった。 どうしても会いたくて、一度突然家を訪問したことがあるが、お母さんは僕に合わせる顔が無いといった風で、とても長居できる雰囲気ではなかった。
ハワイの歴史さながらに、僕のハワイ史はまばゆいばかりの光とともに、影もまた存在する。 光が強ければ強いほど、その影は濃くなるということを身をもって体験しているのだ・・・
続く
A hui hou.
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